スタートアップ成長記録①の投稿から1か月経ってしまいましたが、
改めて”なんでこんなことを書こうと思ったのか”その背景を記します。
スタートアップという言葉を当たり前に見かけて、
重厚長大産業にいる人からすると耳触りの良い言葉のように聞こえるものの、
”スタートアップとは”論を語る人って当たり前ですが経営陣が多いんですよね。
ただ、経営者の目線、経営陣・マネジメントレイヤーの目線と
私のようなメンバーレイヤーの目線って違っていて、
スタートアップってどんな世界で、入ることによるメリットデメリットをきちんと伝えたいと思ったことがきっかけでした。
仕事柄、投資家・起業家がみる”良いスタートアップ”に
実際入社してみたらギャップがあることも間近で見てきたからこそ、
等身大の自分の体験をここに記していこうと思っています。
(記念すべき第1回目はこちら)
mai14.hatenablog.com
今回スタートアップ成長記録②は創業当時、
といっても私は創業から3年後に入社しているので、私が入社して半年の話を書きます。
私が今のF社に入社したのは2016年5月。
正式にはこのころF社はまだS社という会社の1事業部であり、
新卒で入社した会社でビッククライアントと言われる日本を代表する企業から人材に関する仕事をもらうべく新規営業をして2年が経ち、
そろそろ他の会社も見ようかなと思っていたところ(実際に外資マーケティングリサーチの会社の内定をどうしようか迷っていました、、、)、
インターネット業界に人材紹介をする新設部署への移動の辞令がきました。
当時の組織は14人。
12人のフロントメンバーは全員男。
そんな中アプリはfacebookとLINEしか使わなかったし、
非IT新規営業しかしてこなかった私が入社。
”フラット組織”と公言し、マネジメントポジションを置いていなかった12人との仕事はまさにカオス。
フラットということは裏を返すと全員がライバル。
私たちの仕事はスカウトを送る→スカウトのお返事を頂いた方のお話を聞く→
転職の支援をする
と一見するとかなりシンプルな工程なんですが、
だからこそ、その時々の言動がかなり重要で、入社するかしないかで売上・実績に大きく関わる1か0の世界。
一応メンターという形でSさんに1か月ついて回る日々。
毎日知らないうちに1に日が終わり、寝落ちして気づいたら朝、ということが続き、
今では入社して3か月くらいの記憶はかなりあいまいです。笑
何よりも悔しかったのは私に転職の相談をしてくれる方に
「本気でここに行った方がいい」
という自信を持ったアドバイスができなかったこと。
人様の人生の意思決定に関わらせていただく仕事だからこそ、
歯を食いしばってでもインターネット業界の情報収集に勤しみました。
幸い、私のメンターSさんは、自分の日銭を稼ぐことも大事だけど、
「本当にその人にとっていいキャリアってなんだっけ」
ということを一緒に考えてくれる人でした。
また、仕事を進める上で物理的にも人間が得られる・覚えられる情報に限りがあり、絶対に孤軍奮闘では負けると思ったので
とにかく12人のメンバーとコミュニケーションをとって”なんでも言えるキャラ”作りに奮闘しました。
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これ、実はメンバークラスが創業まもないスタートアップに入るときの地味だけど重要なポイントだと思うんですよね。
キャラ設定は何でもいいと思いますが、”如何に組織に溶け込めるか”でその後の組織内における自分のポジションニングは大きく変わるので、
私はこれを「マリオカートのキャラ設定」と同じだと思っているんですが、
自分がどんなゲーム展開をして勝つかを最初に設定してキャラクターやカートを選ぶように、
どんなポジションを取りたいかを最初に設定して実行することの重要性を感じました。
話をF社に戻しますと、、、2016年秋、組織に大きな転換期が訪れます。
それが事業部の会社法人化ならびに、オフィス移転でした。
いままでがF社1.0だとすると、圧倒的な違いを示す、
F社2.0の時代の幕開けと言っても過言ではないタイミングがこの時です。
・表面的な違いだけではなく、デザイナーEさん、エンジニアTさん、後に営業キーマンになるTさんがジョインしたのがこのタイミングで、今までは人材会社よりだったF社に新たな風が吹き込まれました。
・業界的にもWELQ問題があり、今までインターネット業界のホットトレンドであったキュレーションメディアをはじめメディアの在り方、広告価値の再定義がされつつあるタイミングで、短編動画を行う企業の勢いがでてきたのがこの時期でした。
・メンバークラスの私はというと、入社から3か月経ちそろそろ業務には慣れてきたものの、私たちのテーマである”be a talent”を問われると、自分には何もない、好きなテーマもない、応援したい企業もないというプチ暗黒時代に突入します。
リソースが十分ではないが、会社は成長しているスタートアップだからこそ、
「あなたは何ができるんですか?」
ということはめちゃくちゃ問われます。
だから、転職というタイミングでは、「できること」×「やりたいこと」
のバランスはすごく重要です。
とくに「できること」が少ない20代は、「やりたいこと」に流れてしまいますが、
ちゃんと自分が活躍できるフィールドがあることは重要だと思います。
さらに、「できなかったこと」が「できること」になり、
それが「必要なこと」に繋がっているかどうかは冷静に設計した方がいいと思います。
さて、長くなってしまいましたので、今日はここまで。
次は2017年前半のお話をします。