『AIとBIはいかに人間を変えるのか』と『世界最先端のマーケティング』を読みました

『AIとBIはいかに人間を変えるのか』を読みました。

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人類がAIによって導かれるのは豊かな社会ではなく、ほとんどの人が仕事に就くことすらできないディストピア

 

ある有名な起業家もおっしゃっていましたが、

有能な人は副業やパラレルキャリアの形成ができる反面、

そうじゃない人は労働によってやりがいを得るのではなく、

やりたいことをやってやりがいを得るようになるんだと思います。

 

どちらが幸せかはあたな次第。

 

こうなることが前提あると考えたときに、

今後とるべき行動として選択肢は3つあるのかなあと思いました。


1.有能な人になる
└企業に所属するにも起業するにも、「できる人に仕事が集まる」ということは周知の事実で、選ばれる人=有能な人だと思うんです。


2.仕事以外で自分のやりがいを見つける
└これできている人は少ないと思いますが、ワークライフバランスを分けて考えたいという人は少なからずいると思います。


3.人のやりがいを作る
└今年のマークザッカーバーグの挨拶にもあったように、人のやりがいやモチベーションになるサービスや仕事ってあまりないと思うんですよね。

だからこそ、既存の企業じゃなくて新産業や新領域に飛び込む理由があるのかもしれないですね。

 

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『世界最先端のマーケティング』を読みました。

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アマゾンや無印などの事例を元に上流のマーケティングを視覚的に分析されていました。

中でも、オムニチャネルとチャネルシフトの概念的な違いは面白いと思ったので共有します。

◎オムニチャネル
└従来型のオフライン思考からオンラインを捉えようとするもの
└オフライン店舗あたりの売上が重要で、販売の最大化のためのチャネル変革

 

◎チャネルシフト
└思考の起点はオンラインにある
└「個客」あたりの売上が重要で、体験の最適化を行う

『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE. 〜現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ〜』を読んで考える、日大アメフト部の話

『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE. 〜現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ〜』を読みました。

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大前提日本語が丁寧に整理されて、意図を持って用いられている点に佐渡島さんのお人柄を垣間見える本でした。


◎コミュニティ形成において、参考になる記載
・発言を分散させずに好きなことを10個に絞って発信する
・参加するためにあえてわかりにくさという余白をつくる

 

◎組織づくりにおいて、採用の観点で参考になる記載
・安心/安全の定義は人によって異なるものの、何かに挑戦する際にはその人なりの安心/安全を確保してから行動している
・安心/安全は熱狂や拡大の原因になるが結果にはならない
・コミュニティは拡大するたびに新旧メンバーの安心/安全が脅かされるので、熱狂や拡大を生み出す仕組み(攻め)だけでなく、安心/安全(守り)の重要性を感じました。
└安心:人の心理状態に紐づく
└安全:場所に紐づく

 

・安心/安全が確保された上でやるべきことは信仰ではなく信頼である
└信仰:ある対象を疑わずに、無条件で信じること
└信用:過去の実績や成果物を、価値があると評価すること(信用取引
└信頼:過去の実績を「信用」して、不確実性のある未来のことも信じて、評価する(信頼関係)

 

世の中はものすごいスピードで変わり、自分が置かれた環境、さらには自分自身の考えも変わると思いますが、
人間は孤独であることに変わりはないですし、自分自身と対話し、発信することが自分自身で自分をつくることになるのかなと思います。


そもそも自分との対話ができない・やったことない人に対しても、

”知らない”を”知る”にするだけで本著内の習慣化までのプロセスにもっていけると思うので、

まずは”知らない”こと”知る”プロセスからはじめてみましょう!

 

◎習慣化までのプロセス
知らない→知る(知識の壁)
知る→やってみる(行動の壁)
やってみる→わかる(気づきの壁)
わかる→できる(技術の壁)
できる→している(習慣の壁)


最近日大のアメフト部が関学のアメフト部の選手に危険な反則行為をしたことがテレビで話題になっていますが、

これにずっと違和感を抱いていたんですが、その理由がわかったので共有させてください。


私がこのニュースに違和感を抱いた理由は、これを連日取り上げるメディアの意図がわからなかったからです。


もちろん選手がやったことは許されないことですが、

日本で関学、日大がアメフトの名門校だということを知っている人ってどのくらいいるでしょうか?
そもそもプロのアメフトファンってどのくらいいるでしょうか?

 

例えば、アメフトが日本でめちゃくちゃ人気のあるスポーツで、

そんなみんなのロールモデルになりうる選手が倫理的にだめなことをしたので、

それを取り上げることである種反面教師的に、

「悪いことはしてはいけないんだ」、「正々堂々と勝負しないといけないんだ」

ということをアメフトを通して伝えるために取り上げるなら理解できます。

でもそうじゃないことは明白で、これ見よがしにニュースで流されているのが残念でした。

 

とはいえ、私は両手を使うことなくだらだら見れるテレビは好きですし、

そんなテレビがなくなれなんて思っていないですが、

視聴者に何を届けたくて、自分たちのスタンスはこれだ!

というものが伝わるといいなあと思います。

 

誰もがメディアになる時代だからこそ、自分はどうあるのか、問い続けたいと思います。

『なぜ中国人は財布を持たないのか』を読んで、もはや、日本VS中国という話ではないこと。

 

知り合いから頂いた本なのですが、

エッセイのような形で中国の取材経験の筆者の目線から見た、

現在の中国・中国人の様相が捉えられていて面白かったです。


日本人が思う中国人のイメージが断片的であること(でも否定はしない)、

そのイメージが付いていることに対する批判的なメッセージというよりは、

「日本人」とか「中国人」とかで見るのではなく一人の人間として捉えましょうよ

という肯定的なメッセージだったので違和感なく読み進められました。

 

中でも特に面白いと思った点は以下2点です。

中国の人はスマホがインフラ化しているがゆえに、70代の老人もスマホが使えなければ行政からのお知らせに気づくことができないので社会から脱落する

この表現は意外であったとともにスマホ化の弊害であると感じました。

 

GDPで中国が日本を逆転した際に”国と国の関係を上下関係で見るのはおかしい

 

という表現があり、ちょうど知り合いが、

「株式市場って、どこに上場してるかで、評価額は異なります。アップルとトヨタを単

純に比較するのは少しナンセンスです。あくまでも目安。」

と言われていた言葉が結び付きました。

というのも、単純にアップルとトヨタ時価総額で見て上下を見ることに意味はないよ

うに、

日本と中国と比較することは目安としては良いものの、あくまでも目安でしかなく、

上下ではないのかなと思います。

それよりも、中国が抱えているスマホの弊害は日本でも起こりうるからこそ、彼らから学んで、私達ならではのサービス作りに勤しむほうが、

本質的で価値あるサービス提供ができると思うんですが、、、

財務省のセクハラ問題をとりたてるよりも、、、ね。

 

『プラットフォーム革命』を呼んで、歴史は繰り替えされる

Cチャン森川さんやKAIZENすどけんさんがfacebookでもシェアされていた

『プラットフォーム革命』を読みました。

 

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20世紀に中央がすべてを決める計画経済と、権力を分散する市場経済の議論がされていました。

すべての市場参加者は、市場における関連要因すべてについて、常に完全な情報をもっているわけではないので、計画経済と市場経済の間に効率の差が生まれる。」
でも、完全な情報を持っているわけではないので、中央集権化された権威には、分権化した経済を有効に調整することはできない。

つまり、
・仮に完全な情報を持つことができるようになれば、中央集権化された権威には分権化した経済を有効に調整できるかもしれない
今の中国の動き

 

・完全な情報を持つことができないという前提のもと、その枠組を制定することで効率的な市場経済を作り出す
→インターネットができた
今の先進国のディセントライズの動き

なのかもしれないと思いました。


また、プラットフォーム企業のコア活動はネットワークの成長と管理であり、

マイスペースfacebook、アマゾンとペットドットコムなどの事例をもとに

各社プラットフォームの違いを述べられていて、

よく歴史は繰り替えされると言われますが、個人的には概念ですら繰り返されていることに気づけ、めちゃくちゃおもしろい本でした。

トークンエコノミーの可能性を感じた日

先日gumi代表國光さん・Linkedin代表村上さん・Lastroots代表小林さんのICOに関するトークイベントがあり、行ってきたときに感じたことを書きます。

まずICOトークンに関してわかりやすくまとめてある記事はこちら

ICOするならトークン化する必要があり、トークン化自体がICOを意味しているわけで

はない、と理解できました。

 

それ以上に、”何か”をトークン化して価値あるものに変えるということは、トークンを

持っている人とそうでない人で線引され、バーチャルの村ができる。

 

インターネットができたときにも、インターネット上でコミュニティができバーチャル

の村ができ、そこにいる人をネット住民と呼んでいたものの、そこで生計を立てていた

人って少ないと思いますし、ネットはリアルを前提としてリアルとの対比でしかなかっ

たと思います。


一方で、トークンエコノミーの場合は、バーチャルで売買ができ、含み益がでて、それ

で生活する人も出てくる世界はすぐそこにあって、

トークンエコノミーはバーチャル上で完全にリアルな村を作りつつあるんだと思いま

す。

 

さらに、VRによって今いる物理的な場所もバーチャルになることでよりリアルとバーチャルの垣根がなくる、、、

なんてことはそう遠い未来ではないことを考えると、人が人である意味とか、働くとい

うこととか、自分はどうなりたいかとか、、、

そんな答えのない問いがどんどん出てきました。

 

幸いにもそれを考えられる環境と時間はあるので、きちんと考えてアウトプットしてい

きます。

スタートアップ成長記録④ 2017年後半のお話「成長痛」

スタートアップ成長記録①
スタートアップ成長記録② 2016年の組織ジョインから半年
スタートアップ成長記録③ 2017年前半のお話「F社2.0の時代の幕開け」
とF社での成長記録を記してきましたが、今回は”成長痛”のお話を書きます。

売上、人数などが急増するフェーズの組織において用いられるこの成長痛ですが、

2017年後半はF社にとっても大きなターニングポイントがありました。

 

1つは上場路線への舵取りです。
それにともない、ストックオプションの配布と役員の選出が行われました。

メンバークラスの私からすると、代表ならびに今回新たに選任された2名の役員が決め

たことに則って進めていくだけなので、特になにもしていないんですが、、、

もう1つ上のレイヤーの人達の間ではストックオプションの比率や組織化に向けて良いポジションで選任されるべく

密かに縄張り争いが繰り広げられているようで、、、、
「仲間集め」のための採用をしているつもりが、社内で牽制しあって敵味方をつくる、、、
みたいなこともあったり、なかったり。

 

この話は2018年1-3月の巻でお話します。

 


大きなターニングポイントのもう1つは、2名のメンバーの退職です。
2名とも2017年の1月に入社した新しいメンバーで、前職の実績は目覚ましいものでした。

2名とも他社からの引き合いも多く(なので退職後はそれぞれ活躍されているようです

が)、キャラ立ちしていて、新しい風を吹かせてくれたメンバーだったので、

2名が抜けてなんだかぽっかり穴が空いたような感じがしました。

でもこの2名の退職から2つのことがわかりました。

 

・辞めることを決めた社員は引き止めないほうがお互いにいい
辞めることを決めた人に目を向けるくらいなら、今この状況を一緒に走ってくれる、信

じてくれる仲間に目を向けるほうがよっぽどいいと思うんです。


なぜなら、辞めることを止めた人がそのまま社内に残っても、説得されて止めるくらい

の意思の弱さなら、今後も重要な局面で辞めると言いかねないですし、

1度は「仲間を裏切った人」なので、もう一度信じることって私は難しいです。

それくらい「辞める」ということは重いことだと思います。

しかし、私達の場合、辞めると決めた人に対して、会食や面談を繰り返し譲歩案を話し

ており、

メンバークラスで毎日必死に生きている私からすると、辞めたいやつは辞めればいいと

しか思っていなかったですし、

全体周知しなくとも全体が暗黙で知っているあの空気は居心地が良いものではなったで

す。

 


・新入社員への心理的フォローは採用した人が責任を持つ

1つ前の投稿にも記載しましたが、私達は全員メンバークラスでのジョイン、完全フラ

ット組織を謳っていることから、

メンターやチームはゆるふわな感じで存在しているものの、

「この人を育てられなかったら〇〇の責任です」

といったものや

「この人が辞めたら〇〇の責任です」

といったものがなかったため、よく言えば干渉しない、悪く言えば入社後野放し状態で

した。

でも、それじゃあどんなに鋼のメンタルを持っている人でも折れちゃいますし、利害関

係がない人がきちんと受け止めてフォローをしてあげる窓口を作るべき(頼まれなくて

も)なんですよね。

そこで重要になるのが人事だと思います。

とくに上場に向けて揺れ動くメンバーの微妙な心理状態を察知して、手を回しておく。

そのためには、各メンバーの特性を理解し、戦略的に配置転換やメンター設定を行う必要があると思います。

F社の人事Sさんはどちらかというと口説きが得意なタイプだからこそ、

心理的なアプローチから人事を考えられる人、

つまり制度設計や企画、HRtechを用いるといった飛び道具的なものが使いこなせる人で

はなく、カウンセラーっぽい人が必要だったのかもしれないです。

 

前に向かって走り続けるスタートアップにおいて、”たられば”は言ってもキリがないですが、

たまに振り返って汎用性がある”たられば”を共有することで

同じような失敗を少しでも防げる(防げなくとも未然に知れる)お手伝いができればと

思います。

 

次回はついに2018年1月-3月のお話をします。

(今は回想録になっていますが、もう少しでリアルタイムに書ける!)

『20歳の自分に受けさせたい文章講義』を読んで、”いい文章”について考える

海外プロダクト・サービスの紹介をされている、プロダクトハンターあかねさんの記事の中で紹介されていた、
『20歳の自分に受けさせたい文章講義』を読みました。

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”書きたいことはなんとなく頭の中にあるのに、文章にできない”

という経験ないですか?


私はこのブログを書くにあたり、幾度となく筆が進まないという経験があります。


なぜ、そんなことが起こるのか。

 

筆者に言わせるとそれは”翻訳”ができていないから


”翻訳”とは自分の考えを相手に伝える作業のことであり、

「書くことは考えることである」ことからも、

書けないということは、自分の中で整理して言葉にすることができていないから、なんだろう。

 

”私はもの書きじゃないから関係ない”と思っていましたが、

自分の考えや想いを伝える手段が言葉であり、

文章でのコミュニケーションが存在する限り、

「書くことは考えること」であり、「考えるために書く」ことから、

誰も無視できないスキルだと思います。

 

特に私達の仕事は、人の人生の意思決定に関わることであり、

その人の意思決定によって組織ならびに社会にインパクトを与えるターニングポイント

に関わっています。


だからこそ、考え続けないといけないんだと思います。

考えをきちんと届けるために言葉や文章にできないといけないんだと思います。

 

「「いい文章」とは「読者の心を動かし、その行動までも動かすような文章」のこと」

と筆者が主張しているように、

本当に”いい文章”とは、難しい単語を使うことでも、理詰めすることでもなく、”相手に

伝わること”なんですよね。


自分の主張を表す”論”と、客観的な理由を表す”理”を合わせて論理的に記すことで、

言葉の羅列である文章に声や感情を付与して、相手に届けることができるんだと思いま

す。

 

概念的なことだけでなく、”いい文章”を書くためのHow toも記されているので、ぜひ皆

さんにもお薦めしたい本です。