『WORK RULES!』を読んで、採用と評価について考える

先週は『WORK RULES!』を読み、全部で14章ある中でもピンときた以下2つの章を取り上げます。

 
「『WORK RULES!』」の画像検索結果

「第5章直感を信じてはいけない」
┗評価軸や聞くことなど、採用面接のノウハウが書かれている

「第7章誰もが嫌う業績管理と、グーグルがやろうと決めたこと」
キャリブレーション、OKRなど評価のことが書かれている


まず「第5章直感を信じてはいけない」に関して、
通常面接をするときは第一印象の感覚を確証に変えるべく面接する人は知らず知らずのうちに誘導していることが多いんですが、
Googleでは構造的面接を用いることでバイアス軽減に努めているようです。

構造的面接とは:回答の質を評価する明確な基準が設けられていることから、面接する人の認知バイアスによる質問の難易度は変わらない。その結果、面接される人の回答の質を評価することができる。


┗行動面接:あなたの主要な目標は何であり、その理由は何でしたか?チームメイトの反応はどうでしたか?今後はどんな計画がありますか?
┗状況面接:もし、、、だとしたらどうしますか?

 

「構造的行動面接と構造的状況面接×その会社のバリュー、その会社で成功する人の要因」
を掛け合わせて評価することでその候補者が会社に合うか合わないかがわかるようになるとのことです。

いや、Googleだからできるんじゃないか、と穿った見方もできますが、
面接官のバイアスがかかっているのは事実なので、
今の限られたリソースしかない私たちならどうやってバイアスがかからずにすればいいいのか、とある知り合いの人事がおっしゃっていたことも参考に私なりに考えてみました。

・面接官の認知バイアスの癖を分類する←面接同席、録音
・聞くことのFMTをつくる(全部形式的に作るというわけではない)
・フィードバックのFMTをつくる(1、大変合う、2合う、3合わない、4大変合わないの4段階とし、2と3の乖離を埋めるところがミソ)
・どんな人とはたらきたいかペルソナをつくる
 
面接官も面接される方も人であることを考えると、
事前に面接官側で潰せる課題は潰して、
「正しく評価する」
ということをしていきたいですね。

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「第7章誰もが嫌う業績管理と、グーグルがやろうと決めたこと」
について、ちょうど私たちの会社でも評価面談が始まっているのですが、
Googleでは目標設定をする際に以下2つをしていることが書かれていて、私たちも取り入れていきたいと思いました。

・会社にとってのOKRが設定されることで、個人のOKRもそれに近いものにできる
・さらにトップからメンバーまで全員のOKRも見られるようにする

 


私も面談をする中で「個人のやりたいこと」と「会社のやりたいこと」が一致していなくてもいいですが、ベクトルは同じ方向を向いている方がいいし、評価はそれに基づいた方がいいと思いました。
もう少し具体化すると、個人の成長を否定しているわけではないものの、
「会社の重要度緊急度が高い」プロジェクト
「会社の重要度緊急度が低い」プロジェクト
の2つがあると個人のやりたい/やりたくないはおいておいて、前者の方が評価されるべきだと思います。
そんなの世の中では当たり前じゃないかと思う方もいると思いますが、
今まであまり意識してこなかったですし、自分で自分の定性目標を決めるって改めて難しいと思ったのでここで書きました。

そこで重要なのが、「会社のやりたいこと」だと思います。
これが「個人のやりたいこと」とずれると厄介ですし、そもそもその会社にいるべきか、問い直すきっかけになると思います。
 
『WORK RULES!』は入社時に読み、その時は「透明性」にすごく惹かれたのですが、
その時自分が感じる課題ごとに立ち返る場所として読み直すとまた別の角度から学び直しができるのですごく良い機会でした。