『変質する世界 ウィズコロナの経済と社会』を読んで、同じコロナでも読み解き方が違うからこそ、自分の頭で考える

『変質する世界 ウィズコロナの経済と社会』を読みました。
コロナに限らず、今後も予測不能かつ不連続な危機は生じることは自明かと思いますが、
コロナという事象一つとっても以下のようにいろんな人がいろんな立場で述べることができることに怖さを感じました。
 
情報を伝える側は誰の立場で何を論じるのか、めちゃくちゃ重要だし、
情報を受け取る側はなぜその結論が導かれたのか、質問する前にまずは自分の頭で考える。
 
 
人類学者の長谷川眞理子さんは
・人間の抵抗力の進化よりもウイルスが変異する速度のほうが速いため人類がウイルスを完全に撲滅することは難しい
・感染者数よりも死者数に着目する
解剖学者の養老孟司さんは
・人間の死に関する捉え方から一人ひとり個別の状況を見るしかない
GS→小西美術工藝社代表デービット・アトキンソンさんは
・日本の全事業者における中堅企業の割合、雇用比率から、生産性引き上げのために最低賃金の底上げを記す
・中国と比較してアメリカの優位性を語る
早稲田大学戸堂康之さんは
・海外との協調姿勢を示す
・集団と個人の合理性は衝突するので新しいリヴァイアサンを一時的につくることを提案
オックスフォード大学苅谷剛彦さんは
・自粛の本来の意味から今回の自粛には強制的な意味があったが、誰かを慮って自粛したわけではないので結果自粛の意味になってる
作家瀬名秀明さんは
・一人ひとりの命の重さが昔に比べて重くなっている