『ストーリーとしての競争戦略—優れた戦略の条件』を読みました!
私が所属するF社にて、私はスタートアップ向き合いの全体をみるプロジェクトオーナーをしていたのですが、
今回そのプロジェクトが営業戦略室へと昇華しました。
「やる以上は成果を出したい」、という思いはすごくあるものの、何を成果とするのか悩んでいたのですが、この本を読んでスッキリしました。
具体的な悩みとしては、この1ヶ月は営業戦略室の活動をどう成果として示すかに苦労しました。
なぜなら、営業戦略室は営業担当とはやや異なり、
今日行動したことがすぐ何かつながるわけではないですが、でも誰かがやった方がいい
という重要だけど緊急性がないこと多いため、
どうやって営業戦略室の存在意義を示せばいいのかわからなかったからです。
数字遊びしたり、決めの問題だと思って、「えいや」ってコミットする数字をきめることは容易ですが、
それが本質的なのかと問われると違うのではないかと思っていました。
ただ、”F社らしさ”を維持するために重要な機能なのでその重要性を示したい、
ともやもやしていたときに出会ったのが『ストーリーとしての競争戦略』でした。
たまたまでしたが、営業戦略室の名前にも入っている戦略について学ぶことができました。
●戦略とは何か?
「違いをつくって、つなげる」、一言でいうとこれが戦略の本質です。
戦略は競合他者との違いをつくることです。〜しかし、個別の違いをバラバラに打ち出すだけでは戦略になりません。それらがつながり、組み合わさり、相互作用する中で、初めて長期利益が実現されます。
戦略ストーリーの筋の良さは、他の要素とのつながりの文脈でしか決まりません。
競争がある中で、いかにして他社よりも優れた収益を達成し、それを持続させるか、その基本的な手立てを示すものが競争戦略です
●競争戦略につながる2つの違い
程度の違い:違いを指し示す尺度や物差しがある
種類の違い:性別、職業、趣味など指し示す物差しがなく、以下ポジショニングと組織能力に分類できる
・ポジショニング(Strategic Positioning:SP):
┗「何をやり、何をやらないか」を決めること、「他社と違ったことをする」、トレードオフ
┗SPは活動の選択についての意思決定であり、資源配分についての決定であり、それは即座に何らかの資源の動員を引き起こします
┗マネジメントの役割について、マネジメントは意思決定者であるため、何をやり、何をやらないか、活動の選択に責任を持っています
・組織能力(Organizational Capability:OC):「他社と違ったものを持つ」、模倣の難しさ
┗OCは意思決定の時点ですぐ手に入るような経営資源は、競争相手に対して本当に効果があるパンチにはなりえない、だからじっくりと時間をかけても独自の組織ルーティンに落とし込み、それを練り上げていかなければならない
┗マネジメントの役割について、マネジメントが意思決定を通じて直接に操作できないからこそ、成果との因果関係が不明確になり、経路依存的になり、つまりは、まねしにくくなる
●コンセプトは人間の本性を捉えるもの
人間の本性とは、要するに、人はなぜ喜び、楽しみ、面白がり、嫌がり、悲しみ、怒るのか、何を欲し、何を避け、何を必要とし、何を必要としないのか、ということ
目標というよりも目的
コンセプトは判断に迷ったり、行き詰まったときに、常に立ち戻ることができる何か
**********
戦略とは「違いをつくって、つなげる」とあるように、
営業戦略室はRプロジェクトと違って〇〇だ
とか、
営業戦略室はEプロジェクトと違って〇〇だ
でも日本ならびに事業部のリソースは限られていて、どこにリソースを集中させると最大効果を生めるか考えるないといけない。
だからそんな短期的に目に見える成果とか周りの評価なんかよりも、
高いモラルと広い教養で持続可能な日本をつくっていくためにコミットしたいと思います。
そして、日本の成長のためにスタートアップの成長が必要不可欠であるとすると、
どういうスタートアップに注力するかを考える営業戦略室の存在意義はとてつもなく大きく、
ゆくゆくは”スタートアップと日本の成長”についてのオピニオン提言もしていきたいと思っています。