『私はいくら? あなたの価値はたったひとつの「数式」で決まる』を読んで、BS無形資産の内訳を考える

『私はいくら? あなたの価値はたったひとつの「数式」で決まる』を読みました!

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まずは共通知識として以下引用します。
<引用>
・「ファイナンスとはモノの価値を評価する方法」
時価総額の高い企業には、ライバル企業より良い人材がそろっている」なぜならば、企業の価値は、彼らが持っている物的資産ではなく、そこで働く人的資産の価値で決まるからです。
・現在価値PV=将来の平均キャッシュフローCF÷割引率R
キャッシュフロー:キャッシュイン(売上高)からキャッシュアウト(費用)を差し引いて手元に残るお金の流れのこと
┗割引率:その企業に固有に定められた金利:割引率と信用力には関係があり、信用力が高い(リスクが低い)と割引率も低い:リスクとは現時点の状況とは関係なく、どれほど将来の予測がしにくいかを示す指標になる
→毎年コンスタントに実績をあげている会社はリスクが低く、信用できると評価されて割引率が低くなる
・自分の現在価値PVを高める上でも、利回りの概念は重要です。「早くキャッシュフローを実現すれば、あなたの価値も上がる」
これだけみると、売上だけを増やしても利益がでないと意味ないし、ボラティリティがないほうがいいので、単純にリスクとらなかったら割引率は高めることができると解釈できます。
コツコツ売り上げを上げ信用を獲得することは、個人の業績レベルで考えても重要であることは疑う余地はありません。
しかし、
りそなHD:2015年当期純利益2100億、株式時価総額は1.6兆
と利益ベースで優っている企業も時価総額ベースでは劣るということがあります。
(正直りそなとオリエンタルランドは業態が違うのでこの例はちょっと極端じゃないかと思いますが)
これがミソだと思います。
時価ベースのバランスシートで考えると
右側の企業価値は、
左側では無形資産である「資産、ブランド力、ヒト」
になります。
 
つまり、目に見えるお金を増やすことに尽力することはもちろんですが、その内訳を意識することが企業価値を高める上でも重要だということです。
 
そして、個人においても同じだと思います。
お金を稼ぐことは重要ですが、現金の現在価値はどんどん下がっていくので、PLで考えるだけではなく、BSで考えたときの無形資産として何を残せるのかを考えておく必要があり、
個人の価値を高められた人が多い会社が企業価値を高められるんだと思います。