あの一世を風靡した投資家村上世彰さんの「生涯投資家」を読みました。
投資に関する知識が全くなかったのですが、かなりクリアかつ論理的に記載がされていて読みやすかったです。
内容としては後日談なのでロジカルに整理されている感は否めないですが、
村上さんがコーポレートガバナンスを強化するために、
自分の主張を通すために徹底的に行動されていることがよくわかりました。
その中でも上場のメリットとして
・株式が換金しやすくなる
・資金調達がしやすくなる
ことを挙げられ、
保有する資産に比べて株価が適正でない場合や、
上記メリットを享受できない場合は自己株取得をするべきという主張をされており、
上場後にさらにお金を集めて新たな投資や事業をするために上場をするということを鑑みると、
上場後に新たな投資や事業をすることが決まっていないなら、上場するメリットってないなと改めて感じました。
よく言われている”日本人は投資ではなく預金する人が多い”という現状に対しても、
余剰金を保有するのでお金が回らず、増えもしないので
結果として株式市場も活性化しないというのは人においても会社においても言えることだと思います。
あと個人的には1999-2000年後とのITバブルが生まれた理由や(日本のバブル崩壊、アジア通貨基金によって余ったお金がIT系に流れた)、
その時期に上場した楽天、GMO、クレイクフィッシュ、サイバーエージェントの話、
その後のバブル崩壊や日テレ・ライブドアの話まで体系的にまとめられていて、
ITバブルのころ世界ではアマゾンが上場してということがあり、
今このタイミングで読み返すとおもしろいと思いました。