『本居宣長 文学と思想の巨人』を読んで、日本人らしさについて学ぶ

昨年予防医学者の石川善樹さんとコルク佐渡島さんのイベントで
2人が今本居宣長にはまっているというお話からどんな人なのか興味を持ったのがきっかけで

本居宣長 文学と思想の巨人』を読みました。

 

そもそもの本の構成として

・伝記や年譜:事実に即してその人の人生をパノラマのよに見渡すことができるが、その反面で記述が平板になりがち
・単一のテーマでまとめる:その人の内面の深いところまで分け入ることができ、一点突破全面展開的な爽快感はあるが、当てる光が強いほど描き出せない影が多くなる

という2つがあるということが書かれていて、
確かに世の中の特にビジネス書はそそうかもと納得し、

「当てる光が強いほど描き出せない影が多くなる」

という表現の美しさ、ならびに面白い洞察をする著者だなと思い読み進めてみました。

 

本居宣長という人は言葉の意味や概念について探求し、ときにはぶつかり、生きてきた方で、
当時の「日本らしさ」を表現された人だと思いました。

 

天皇に対する尊敬の念ならびに日本古来の大和魂を重視する一方で、漢意への敵対心
は要所要所で出てきて、
ここが本居宣長のこだわりなんだろうなあと思いました。

 

以前のイベントでは石川さんが
「日本のガウディは本居宣長である」
いったことをおっしゃっていて、
その意味はいまだにわかりませんし、上記の本居宣長の考え自体は肯定はしないものの、
人が気にもとめないことを、誰から依頼されたわけでもなく、ただただ研究をしたという姿勢は純粋にかっこいいし、
私も誰かのためとか、自分のため、とか凌駕した、そんな提言をしたいなと思いました。